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赤外線とサーモグラフィの基礎を解説するイメージ

赤外線とは?

赤外線は、人の目では見ることのできない光の一種です。
赤外線サーモグラフィを活用することで、目に見えない温度差や異常発熱を
画像として確認できます。

赤外線について

赤外線とは、可視光線の赤色より波長が長く、電波より波長の短い電磁波のことです。

私たちの目で見ることができる光は「可視光」と呼ばれます。赤外線はその外側にあるため、
人の目では見ることができません。

しかし、物体から放射される赤外線を専用のカメラで捉えることで、
温度の違いや発熱箇所を確認することができます。

ポイント:赤外線は目には見えませんが、温度や熱の状態を知るために重要な情報を持っています。
電磁波における可視光と赤外線の波長域を示した図

赤外線でなぜ温度が分かるのか

実は、私たちの身の回りにあるすべての物体は赤外線を放射しています。

人、機械、建物、自動車、食品など、絶対零度(-273.15℃)より高い温度を持つ物体は、
常に赤外線(熱エネルギー)を放射しています。

温度が高い物体ほど多くの赤外線を放射し、温度が低い物体ほど放射する赤外線は少なくなります。
サーモグラフィカメラは、この赤外線を検出し、温度分布として画像化しています。

サーモグラフィカメラは「温度」を直接見ているのではなく、 物体から放射される
赤外線(熱エネルギー)
を測定し、 温度へ換算して表示しています。

サーモグラフィカメラで分かること

  • ✔ 発熱している箇所が一目で分かる
  • ✔ 温度ムラを可視化できる
  • ✔ 異常発熱を早期に発見できる
  • ✔ 火災の予兆監視に活用できる
  • ✔ 設備の劣化や故障を予知保全できる

赤外線は目では見えない

私たちの目で見えているのは、光の中でも「可視光」と呼ばれるごく一部の領域です。

赤外線は可視光の外側にあるため、人の目で直接見ることはできません。
そのため、目視では「異常がないように見える」設備でも、
実際には一部だけ温度が上昇している場合があります。

赤外線サーモグラフィカメラを使用することで、
通常のカメラでは分からない温度差や発熱箇所を画像として確認できます。

通常のカメラとサーモグラフィカメラの違い

種類 見ているもの 分かること
通常のカメラ 人の目に見える光(可視光) 色・形・明るさ
サーモグラフィカメラ 物体から放射
される赤外線
温度差・発熱箇所・温度分布
目では見えない温度の変化を可視化できることが、赤外線サーモグラフィの特長です。

赤外線の種類

赤外線は一種類ではなく、波長の長さによって分類され、それぞれ特徴や用途が異なります。

工業用・研究開発・設備監視など、目的に応じて適切な波長帯の赤外線カメラが使用されています。

赤外線の主な分類

種類 波長 特徴 主な用途
近赤外線
(NIR)
0.8~1.7μm 可視光に近い波長で、
照明を利用した撮影や
画像認識に適しています。
半導体
画像処理
農業など
中赤外線
(MWIR)
3~5μm 高温物体の観測や高速現象の撮影に優れ、ガス検知にも利用されます。 研究開発
ガス検知
高温計測
防衛など
遠赤外線
(LWIR)
8~14μm 常温付近の物体から放射される赤外線を捉えられるため、一般的な温度測定や
設備監視に適しています。
設備点検
火災予防
異常温度監視
建築診断など
産業用サーモグラフィカメラの多くは「遠赤外線(8~14μm)」を使用しています。
人や設備など常温付近から放射される赤外線を効率よく検出できるため、
設備監視や異常温度監視に適しています。
近赤外線・中赤外線・遠赤外線の波長域を示した図

大気の窓とは?

赤外線は、すべての波長が同じように空気中を通るわけではありません。

赤外線の一部は、空気中の水蒸気や二酸化炭素などに吸収されてしまいます。
そのため、測定対象から出ている赤外線がカメラまで届きにくい波長帯もあります。

一方で、大気の影響を受けにくく、赤外線が比較的通りやすい波長帯があります。
このような波長帯を「大気の窓」と呼びます。

大気の窓が重要な理由

項目 内容
赤外線が吸収される波長 水蒸気や二酸化炭素の影響により、赤外線が途中で弱くなること
があります。
大気の窓 大気の影響が小さく、対象物から
放射される赤外線がカメラまで
届きやすい波長帯です。
サーモグラフィでの活用 産業用サーモグラフィでは、
大気の窓を利用して温度測定や
異常温度監視を行います。
ポイント: 赤外線カメラは、単に赤外線を見ているだけではなく、
大気中を通りやすい波長帯を利用することで、より安定した温度測定を行っています。
赤外線の波長と大気透過率の関係を示したグラフ

サーモグラフィカメラとは?

サーモグラフィカメラとは、物体から放射される赤外線を検出し、
温度分布を画像として表示するカメラです。

通常のカメラは、人の目で見える「可視光」を撮影します。 一方、サーモグラフィカメラは、
人の目では見ることのできない「赤外線」を検出し、 温度の違いを色分けした画像として表示します。

そのため、目では異常が分からない設備でも、発熱箇所や温度ムラをひと目で確認することができます。

サーモグラフィカメラの仕組み

① 対象物 設備や人、建物などから赤外線
(熱エネルギー)が放射されます。
② 赤外線を検出 サーモグラフィカメラが、
赤外線を受光します。
③ 温度へ変換 受光した赤外線を温度データへ
温度換算します。
④ 画像表示 温度の違いを色分けし、
サーモ画像として表示します。
つまり…

サーモグラフィカメラは、 「温度を直接撮影している」のではなく、
物体から放射される赤外線を測定し、 温度へ換算して表示しているカメラです。

サーモグラフィカメラとサーマルカメラの違い

「サーモグラフィカメラ」と「サーマルカメラ」は同じ意味で使われることもありますが、
厳密には用途や機能に違いがあります。

どちらも赤外線を利用して温度の状態を画像として表示するカメラですが、
温度を正確に測定・記録できるかどうかが大きな違いです。

違いを比較してみましょう

項目 サーモグラフィカメラ サーマルカメラ
温度測定 〇 温度測定可能(温度校正あり) △ 熱映像表示のみ、または簡易的
温度解析 〇 温度分布や最高・最低温度を
解析可能
△ 解析機能がない機種も多い
主な用途 設備点検 予知保全 研究開発 監視・夜間監視・人物検知
代表的な製品 FLIR Aシリーズ、Tシリーズなど 監視用サーマルカメラなど
設備点検や温度監視には「サーモグラフィカメラ」がおすすめです。

温度を数値として測定・記録・解析できるため、 異常発熱の早期発見や設備の予知保全、
品質管理など、温度管理が重要な用途に広く利用されています。
サーモグラフィカメラによる温度分布の測定画像

サーモカメラ(温度計測あり)

サーマルカメラによる熱源の検知画像

サーマルカメラ(温度計測なし)

赤外線カメラを選ぶポイント

赤外線カメラは、用途や測定対象によって最適な機種が異なります。

温度範囲や設置環境、測定距離、システムとの連携方法などを考慮して選定することで、
設備監視や温度管理をより効果的に行うことができます。

温度範囲

測定対象の温度に適した
測定レンジを選ぶことで、正確な温度測定が可能になります。

解像度

小さな異常発熱を検知するには、高い解像度を持つ
赤外線カメラが有効です。

距離・画角・大きさ

対象物までの距離や対象物の大きさ、設置高さに応じて、最適なレンズ・画角を選定します。

設置環境

屋内・屋外、防水、防塵、高温環境など、使用場所に
適した仕様を選びます。

監視方法

点検用途なのか、24時間
監視なのかによって必要な機能やシステム構成が変わります。

システム連携

PLCソフト、クラウドとの連携機能を確認することでより効率的な運用が可能になります。

用途によって最適な赤外線カメラは異なります。

測定対象や設置環境に合わせて機種を選定することで、設備監視・品質管理・予知保全
など、 さまざまな現場で高い効果を発揮します。
WHY FLIR

FLIRを選ぶ理由

Teledyne FLIRは、赤外線サーモグラフィ技術をリードする世界的なメーカーです。

産業設備の点検・異常温度監視・品質管理・研究開発など、
さまざまな分野で高性能な赤外線カメラが活用されています。

豊富な製品ラインアップ

ハンディ型・固定型・研究開発向けなど、用途に応じた赤外線カメラを幅広くラインアップ。

01
02

高精度な温度測定

温度分布を可視化し、異常発熱や
温度ムラを高精度に検知できます。

世界中での導入実績

工場・研究機関・電力設備・防衛など、
世界中の様々な現場で採用されています。

03
04

24時間の温度監視

固定型サーモグラフィカメラにより、
設備や施設を24時間365日監視できます。

システムとの連携

PLCや監視ソフト、クラウドとの連携に
より、アラーム通知や遠隔監視にも対応できます。

05
06

幅広いアプリケーション

設備診断・予知保全・品質管理・火災予兆監視など、多様な用途で活用可能です。

最適な赤外線カメラ選びをサポートします

用途や測定対象、設置環境に応じて最適な赤外線カメラをご提案いたします。
製品選定から導入・運用まで、お気軽にご相談ください。

赤外線カメラの導入をご検討ですか?

設備監視・異常温度監視・予知保全・研究開発など、 用途や設置環境に応じて
最適な赤外線カメラをご提案いたします。
製品選定からデモ機のご相談、導入後のサポートまでお気軽にお問い合わせください。

株式会社エーディーエステックの外観写真。レンガ調のモダンな自社ビル
本社ビル

株式会社エーディーエステック
ADSTEC CORPORATION

【事業内容】
・画像処理機器・検査装置の輸入・販売およびシステム製作
・バイオテクノロジー機器の開発・製造・販売・保守

産業用カメラ・サーモグラフィ・画像処理ソフトウェア・ディープラーニングソフトウェアなどを取り扱い、製造業および研究分野における計測・検査・前処理ソリューションを提供しています。